団体参拝旅行2016 ~親鸞聖人ご旧跡と桜の名所を巡る旅(北陸・滋賀・京都)~

今年は数年ぶりに、2泊3日の団体参拝旅行を企画いたしました。

親鸞聖人や蓮如上人にまつわるお寺を巡りつつ、桜の名所も拝観するということで、ぎりぎりまで心配事だったのがお天気。そして次に、京都の混雑具合でした。桜のきれいな時期は短いので、観光客が殺到する季節です。ある程度は覚悟して行きましたが、結果を申しますと、初日の金沢では雨模様でしたが、2日目・3日目の滋賀と京都は最高のお天気で、また、渋滞で大きく時間を使うことなくスムーズに移動できました。嬉しい誤算でした。

2日目の三井寺では、親鸞聖人と蓮如上人の御木像も拝見することができ、その日の夜は京都で夜間拝観に繰り出し、昼も夜も、お寺と桜を満喫いたしました。

今回は、多くても20名までという少人数旅行として計画し、最終的には14人で参加いたしました。

以下、順を追って写真を掲載いたします。

【 1日目(4月4日) 金沢 】 満開!

 午前中はほぼ移動時間となり、北陸新幹線にも乗車しました。白河から3時間半くらいで金沢に到着ですから、本当に北陸は近くなりました。

 金沢では昼食後、兼六園と金沢城址を見学し、その後、バスで吉崎へ向かいました。

【 1日目(4月4日) 吉崎御坊 】 満開!

 石川県を後にして、福井県へ。

 ここ吉崎御坊(よしざきごぼう)は、浄土真宗中興の祖、蓮如上人のご旧跡です。

 今回は本願寺派の管理する吉崎別院にお参りし、ご説明をいただきました。

 周辺には、吉崎御坊のもともとの跡地に石碑が残り、蓮如上人の巨大な銅像もあります。色々と散策しました。

【 2日目(4月5日) 大津 園城寺(三井寺) 】 満開!

 1日目はあわら温泉の宿に宿泊しました。

 おいしいお料理と温泉を堪能して、福井県を離れ、バスで滋賀県へ。

 園城寺(おんじょうじ)は、三井寺(みいでら)という名前の方が有名です。

 天台寺門宗の総本山にして、滋賀県内でも有数の桜の名所!

 けれどここには、ただ桜を眺めるために来たのではありません!!

 じつはこの三井寺にある観音堂に、親鸞聖人と蓮如上人の御木像、そして南無阿弥陀仏の名号軸があるとのこと。

 これが今回の目的でした。なぜそこにあるのかは、興味のある方はぜひお調べください。(「親鸞聖人 三井寺」でネット検索)

 ただ、観音堂は三井寺境内のなかでも一番高いところにあるのです。

 長い階段を登り切らないといけませんから、そこまで行かずに帰る人もいるといいます。

 今回旅行に参加された方は、この階段が一番きつかったと思います。すみませんでした。

 何とかみんなで上まで登り、いざ観音堂へ。

 しかし、普通の拝観順路通りに歩いただけでは、親鸞聖人の御木像は拝観できないのです。

 係りの方にひと声かけると、ふすまを開けてくださり、四畳半もないくらいの部屋の中に、御木像が御安置されているのです。私たちはそれが目的で行きましたが、そうではない観光の方も、いつもは開かないふすまが開いたので、一緒に拝観していました。

 私は個人的に、この拝観が今回の旅行の最大の目的でしたから、少々鳥肌が立ちました。

 ぜひ、三井寺にお越しの際は、観音堂まで頑張りましょう!

 そのほかにも、3人の天皇が産湯として使った閼伽井屋(あかいや)という井戸があります。

 弁慶が引きずった鐘もあります。

 秘仏の黄不動は見れませんが、広い境内地には孔雀までいて(ちゃんとオリの中にいます)、大変大きなお寺でした。また、昼食は三井寺に隣接したお食事処で精進料理をいただきました。

【 2日目(4月5日) 京都 勝持寺 】 満開!

 滋賀県を後にして、いよいよ京都へ。

 京都の市街地を回り込むようにして、西に位置する勝持寺(しょうじじ)へ。

 ここは「花の寺」という名で有名です。

 花とはもちろん桜のこと。

 西行が愛でた西行桜がある天台宗のお寺で、ほかにもたくさんの桜で彩られているところです。

 混雑を予想していたのに、思いのほかひっそりとしていて、ゆっくり桜を楽しめました。

【 2日目(4月5日) 京都 自由参加の夜間拝観(東山散策) 】 満開!

 2日目のお宿は京都祇園。歩いてすぐに高台寺という立地です。

 桜のこの季節、夜はお寺がライトアップされていますから、逃す手はない。

 夕食の後、希望者をつのり、夜の東山へと繰り出しました。

 高台寺・清水寺・円山公園を巡り、幻想的な景色に酔いました。

【 3日目(4月6日) 京都 青蓮院 】 満開!

 最終日は、4か所のお寺を回りました。

 まずは青蓮院(しょうれんいん)。

 親鸞聖人がお得度(出家)をされたお寺です。

 「 明日ありと 思う心の仇桜 夜半(よわ)に嵐の 吹かぬものかは 」

 という一句を9歳の親鸞聖人がお詠みになって、今夜のうちに散ってしまうかもしれない桜のように、明日になったら変わってしまうかもしれない自分の心だから、決心した今こそ出家をしたいと願い出て、慈円和尚の下でお得度をされたと伝わっているお寺です。そのため得度式は夜に執り行われ、親鸞聖人の御絵伝にも、出家の場面は手燭(明かり)をもったお付きの人が登場します。

 朝一番でゆっくりとご説明をいただき、静かなお庭を眺めました。

【 3日目(4月6日) 京都 知恩院 】 満開!

 次に、青蓮院のお隣、知恩院(ちおんいん)へ。

 ここは親鸞聖人の師である法然上人ゆかりのお寺。浄土宗の総本山です。

 本堂は改修工事中でしたが、法然上人の御廟などは自由に拝観できました。

 ここでは集合時間を決めての自由散策とし、私は階段たくさん登り、御廟にも大鐘楼にも行きました。

 大鐘楼から少し道路に出ると、法然上人の吉水禅坊跡と伝わる安養寺もあり、行ってまいりました。

 知恩院前の混雑ぶりは、大変なものでした。

【 3日目(4月6日) 京都 智積院 】 満開!

 午前中の最後は、七条まで下りて、智積院へ。真言宗智山派の総本山です。

 目的は、長谷川久蔵(長谷川等伯の息子)の「桜図」を見ること。

 これまで美しい桜の木をたくさん見た旅の最後に、人間の描いた美しい桜で締めるというのもいいかなと。

 撮影禁止なので、写真はありません。

 いつまで見ていても飽きない、素晴らしいという言葉では足りないくらいの作品でした。

 長谷川久蔵は25歳でこの絵を描いた翌年、26歳で亡くなります。

 久蔵の遺作ともなった桜図に、しばし引き込まれました。

 境内の桜もきれいでした。

【 3日目(4月6日) 京都 西本願寺 】

 旅の最後は、御本山参拝。

 西本願寺の近くで昼食をとり、阿弥陀堂と御影堂をお参りし、帰路へ。

 参拝の記念にお香をいただきました。

 薫玉堂様のお香、個人的にはとてもいい香りだと思いました。

 参拝受付の龍虎殿のスタッフ様、丁寧に対応してくださり、ありがとうございました。

 この場をお借りして御礼を。

 国宝の唐門もパチリ。

 唐門は龍谷大学に隣接しているので、通学時に前をよく通り過ぎていたのですが、改めて写真を撮ったのは初めてかもしれません。

 そのあとは京都駅でお土産購入タイムをとり、東海道新幹線へ。

 やっぱり富士山の写真は撮ってしまいますね。

と、いうことで、3日間の参拝旅行でした。

企画期間が長かったので、いざ出発してみれば、あっという間に帰ってきたという感じでした。

しかしなかなか頻繁に行ける旅行でもありませんから、参加された方は楽しんでいただけていたら良いのですが・・。やっぱりお疲れのほうが多いかな。

至らぬ引率で申し訳ない思いですが、もしまた数年後に企画した際には、今回参加できなかった方にもぜひお越しいただきたいです。

ちなみに私たちが帰ってきた次の日は、京都も含めて全国的に降水100%。。

「夜半に嵐」が吹きました。

「明日ありと 思う心の仇桜」の歌が名実ともに身に沁みた旅でした。